今日は「減畜の進め」です。
人間の命は、まことに侈(はかな)い。
このところ三年半あまり、ずっと『謹訳 源氏物語』を書き続けてきて、思ったことは、なによりこの「命の侈さ」ということであった。作中人物が、次々に炎の消え行くように死んでいく、その無常のありさまを見続けてきたこともあるけれど、それよりなにより、体への尋常ならぬ負担から、命の危険を感じずにはいられなかったのだ。目もひどく見えにくくなり、最後のほうは狭心症の発作にも見舞われ、さまざまな不定愁訴にも絶えず苦しめられるようになった。
兼好法師は『徒然草』に、こう言っている。「死は前よりしも来たらず、かねて後ろに迫れり」と。考えるほどに恐ろしい言葉である。それは死が恐ろしいというよりも、死の訪れの得体のしれない不確定性に、私はおののくのである。そこで、以前『臨終力』という拙著に書いたとおり、私は、俄然、このだにれにもかならず訪れてくる一期の終焉に向けて、覚悟を決め、今から着々と備を進めることにしたのである。
その第一は、遺言の作成である。
これは毎年元旦に書くことにした。すべては具体的に実体的に進捗せしめなくてはならぬ。
その第二は、財産の始末である。
なに、大した資産などありはしないので、そんなに心配することもないのだが、ただ、私の家の家訓で、「親子は同じ職業に就くべからず」というこがことがあるのが問題だ。そのため、息子は、射線科医となって、しかもアメリカに住んでいるし、娘もアメリカ人牧師の妻として、やはりアメリカに住んでいる。たとえば、私か営々として買い集めた蔵書の始末である。本などというものは、価値の分かる人には分かるけれど、分からない人には、たんなる紙くずのようなものだ。私か若いころから衣食を節し、爪に火を灯すようにしつつ、あらゆる金を投じて買い集めてきた二万冊ほどの蔵書も、専門違いの子供たちにとっては、たんなるボロな本で、それは妻とて同じことであろう。
しかも、いつ直下型の大地震や放射能拡散などの危機がやってくるか、それも図りしれぬ。
如かず、我が目の黒い内に、しっかりと己の手をもて、これらの思いを込めた蔵書を始末せんには。
そう思って私はまずわが書室の蔵書の内から、もっとも価値の高い、ものを選び出して、順次古書の市に出展することにした。
日本経済新聞「減畜の弁」林望著より転載
久々にドキッとしたエッセイです。
人間は無一物で生まれたのに死ぬ時はなんと多くの物を残して死ぬのでしょうか。
林望先生ご指摘の通り、特に残していくtop oneは本です。
我が家は文字通り汗牛充棟(かんぎゅうじゅうとう=蔵書が非常に多いことの例え)状態であります。
特に次男の部屋は夥しい本が積み上げられておりまさに足の踏み場もない状態です。
この夥しい本が次男のアルバイト等の副収入で求めたのならともかく私達夫婦の所得が形を変えたものなので悲しいものがあります。
個人的には結婚する時に新居に移り住んでくる奥様に夥しい本を捨てさせられて、札幌に転勤する時も夥しい本を捨てさせられて、いつも割の合わない仕打ちを受けているのです。
趣味のコレクションをすべてcompleteしたがるのは男性に多い傾向だそうです。
私の場合がそうです、例えば司馬遼太郎が好きになるとその全集を揃えたくなります。
しか〜し一度読んだものを読みかえすかといえばそんなことは少なく、どこかのtimingで処分しないと過去の汗牛充棟状態に陥るのです。
今回家をreformするので第三次蔵書掃討指令が奥様大本営から発令されました。
その命に従い、捨てる?捨てない?本を取捨選択したのですが、私の場合は簡単です。
こんな本があったのかと認識した時点で、その本は即廃棄です。
多分残した本でも読み返す事はあまりないのでしょうが那辺が限界です。
今このように書いていてふと思ったのですが自分の好きな作家をcompleteしたいのなら図書館を自分の蔵書置場とすべきでしょう。
これにつきます。
特に積極的に排除しましたのはビジネス書です。
この手の情報は新鮮さが命です。古い情報は役に立たないことも多いので廃棄対象にしました。
しか〜しビジネス書ってあるビジネス真理を展開しているので不変のような気もします。その検証の為に二三冊読みかえしましたが、やはり内容そのものが色あせていました。多分ですよ、ビジネスを取り巻く急速な環境の変化がそのようにさせているのでしょうね・・・
処分するものの次の障壁は服飾です。
これは捨てないですね、特に我が奥様は!
今は使わないけど、いつか使うかもしれないから、取って置くということで宜しいかとおもいます。
特に我が夫婦は結婚以来ともに体型がほとんど変わってないので過去服が着られてしまうのです。
奥様は長男が生まれた頃の服を今でも大事に着ています、実話です。
私も30年ものの服はかなりあります。
これはかなり難しいです、どうせませう。
いずれにしてもどこかでケジメないと私達夫婦が残した所有物は、子供達にその処分のために余計な手間暇をかけることになります。
減畜しましょう、そしていつか二人に訪れる天に召される日には、生まれた状態に戻しておくのです・・・
不倫を推奨するかのようなケータイゲームのCMに批判の声があがっている。ゲームの主人公は女性で、結婚3カ月目の新婚ラブラブ状態。しかし夫の浮気現場を目撃してしまったため、そこから不倫ストーリーがはじまる。
そのゲームのCMが不倫を推奨するかのような内容になっているとして、強い批判の声が出ているのである。特にCMの放送時間帯に対して怒りの声が出ているようだ。実際にCMを視聴してみたが「不倫が美化されている」と言われても仕方がないように感じた。
皆さんはどう思われますか?
今日は小川町に出没です。
今日は打合せの前に二三書類を作らなければならなく、ゆったりとテーブルが使える
デニーズさんをえらびました。
今日のお店は「デニーズ」神田小川町店です。
住所: 東京都千代田区神田美土代町7
電話:03-3233-0195
定休日:無休
お店の外観です。
店内の雰囲気です。
メニューです。
今日のオーダーは「彩り野菜と黒酢のチキン」980円です。
待つこと16分で「彩り野菜と黒酢のチキン」の到着です。
見た目ワンプレートランチじゃなでいですか。
黒酢のチキンはまずまずです。
チキンの揚がり方もよいし、黒酢も程よい酸味が高評価です。
五穀米もそれなりに楽しめました。
デザートの杏仁豆腐はちょっと味がおちますがファミレスさんなのでこんなものでしょうか・・・
うれしいのは珈琲の飲み放題です。
結構これのおかげで集中して仕事をすることができました。
こういう時のファミレスって便利ですよね。
ところで「デニーズ」トリビアです。
実は、「デニーズ」を作ったのはデニーさんではなく、ダニーさんなのだそうです。
そういうことで当初は「ダニーズ」というお店にする予定だったのですね。
しか〜し店名を付ける時にもう「ダニーズ」というお店が存在していたので仕方なく「デニーズ」に変えたらしいのです。「ダニーズ」より「デニーズ」の方が日本人としては耳触りがよいのでダニーさんの不幸は、われわれ日本人にとっては幸福だと思います。
人間の命は、まことに侈(はかな)い。
このところ三年半あまり、ずっと『謹訳 源氏物語』を書き続けてきて、思ったことは、なによりこの「命の侈さ」ということであった。作中人物が、次々に炎の消え行くように死んでいく、その無常のありさまを見続けてきたこともあるけれど、それよりなにより、体への尋常ならぬ負担から、命の危険を感じずにはいられなかったのだ。目もひどく見えにくくなり、最後のほうは狭心症の発作にも見舞われ、さまざまな不定愁訴にも絶えず苦しめられるようになった。
兼好法師は『徒然草』に、こう言っている。「死は前よりしも来たらず、かねて後ろに迫れり」と。考えるほどに恐ろしい言葉である。それは死が恐ろしいというよりも、死の訪れの得体のしれない不確定性に、私はおののくのである。そこで、以前『臨終力』という拙著に書いたとおり、私は、俄然、このだにれにもかならず訪れてくる一期の終焉に向けて、覚悟を決め、今から着々と備を進めることにしたのである。
その第一は、遺言の作成である。
これは毎年元旦に書くことにした。すべては具体的に実体的に進捗せしめなくてはならぬ。
その第二は、財産の始末である。
なに、大した資産などありはしないので、そんなに心配することもないのだが、ただ、私の家の家訓で、「親子は同じ職業に就くべからず」というこがことがあるのが問題だ。そのため、息子は、射線科医となって、しかもアメリカに住んでいるし、娘もアメリカ人牧師の妻として、やはりアメリカに住んでいる。たとえば、私か営々として買い集めた蔵書の始末である。本などというものは、価値の分かる人には分かるけれど、分からない人には、たんなる紙くずのようなものだ。私か若いころから衣食を節し、爪に火を灯すようにしつつ、あらゆる金を投じて買い集めてきた二万冊ほどの蔵書も、専門違いの子供たちにとっては、たんなるボロな本で、それは妻とて同じことであろう。
しかも、いつ直下型の大地震や放射能拡散などの危機がやってくるか、それも図りしれぬ。
如かず、我が目の黒い内に、しっかりと己の手をもて、これらの思いを込めた蔵書を始末せんには。
そう思って私はまずわが書室の蔵書の内から、もっとも価値の高い、ものを選び出して、順次古書の市に出展することにした。
日本経済新聞「減畜の弁」林望著より転載
久々にドキッとしたエッセイです。
人間は無一物で生まれたのに死ぬ時はなんと多くの物を残して死ぬのでしょうか。
林望先生ご指摘の通り、特に残していくtop oneは本です。
我が家は文字通り汗牛充棟(かんぎゅうじゅうとう=蔵書が非常に多いことの例え)状態であります。
特に次男の部屋は夥しい本が積み上げられておりまさに足の踏み場もない状態です。
この夥しい本が次男のアルバイト等の副収入で求めたのならともかく私達夫婦の所得が形を変えたものなので悲しいものがあります。
個人的には結婚する時に新居に移り住んでくる奥様に夥しい本を捨てさせられて、札幌に転勤する時も夥しい本を捨てさせられて、いつも割の合わない仕打ちを受けているのです。
趣味のコレクションをすべてcompleteしたがるのは男性に多い傾向だそうです。
私の場合がそうです、例えば司馬遼太郎が好きになるとその全集を揃えたくなります。
しか〜し一度読んだものを読みかえすかといえばそんなことは少なく、どこかのtimingで処分しないと過去の汗牛充棟状態に陥るのです。
今回家をreformするので第三次蔵書掃討指令が奥様大本営から発令されました。
その命に従い、捨てる?捨てない?本を取捨選択したのですが、私の場合は簡単です。
こんな本があったのかと認識した時点で、その本は即廃棄です。
多分残した本でも読み返す事はあまりないのでしょうが那辺が限界です。
今このように書いていてふと思ったのですが自分の好きな作家をcompleteしたいのなら図書館を自分の蔵書置場とすべきでしょう。
これにつきます。
特に積極的に排除しましたのはビジネス書です。
この手の情報は新鮮さが命です。古い情報は役に立たないことも多いので廃棄対象にしました。
しか〜しビジネス書ってあるビジネス真理を展開しているので不変のような気もします。その検証の為に二三冊読みかえしましたが、やはり内容そのものが色あせていました。多分ですよ、ビジネスを取り巻く急速な環境の変化がそのようにさせているのでしょうね・・・
処分するものの次の障壁は服飾です。
これは捨てないですね、特に我が奥様は!
今は使わないけど、いつか使うかもしれないから、取って置くということで宜しいかとおもいます。
特に我が夫婦は結婚以来ともに体型がほとんど変わってないので過去服が着られてしまうのです。
奥様は長男が生まれた頃の服を今でも大事に着ています、実話です。
私も30年ものの服はかなりあります。
これはかなり難しいです、どうせませう。
いずれにしてもどこかでケジメないと私達夫婦が残した所有物は、子供達にその処分のために余計な手間暇をかけることになります。
減畜しましょう、そしていつか二人に訪れる天に召される日には、生まれた状態に戻しておくのです・・・
不倫を推奨するかのようなケータイゲームのCMに批判の声があがっている。ゲームの主人公は女性で、結婚3カ月目の新婚ラブラブ状態。しかし夫の浮気現場を目撃してしまったため、そこから不倫ストーリーがはじまる。
そのゲームのCMが不倫を推奨するかのような内容になっているとして、強い批判の声が出ているのである。特にCMの放送時間帯に対して怒りの声が出ているようだ。実際にCMを視聴してみたが「不倫が美化されている」と言われても仕方がないように感じた。
皆さんはどう思われますか?
今日は小川町に出没です。
今日は打合せの前に二三書類を作らなければならなく、ゆったりとテーブルが使える
デニーズさんをえらびました。
今日のお店は「デニーズ」神田小川町店です。
住所: 東京都千代田区神田美土代町7
電話:03-3233-0195
定休日:無休
お店の外観です。
店内の雰囲気です。
メニューです。
今日のオーダーは「彩り野菜と黒酢のチキン」980円です。
待つこと16分で「彩り野菜と黒酢のチキン」の到着です。
見た目ワンプレートランチじゃなでいですか。
黒酢のチキンはまずまずです。
チキンの揚がり方もよいし、黒酢も程よい酸味が高評価です。
五穀米もそれなりに楽しめました。
デザートの杏仁豆腐はちょっと味がおちますがファミレスさんなのでこんなものでしょうか・・・
うれしいのは珈琲の飲み放題です。
結構これのおかげで集中して仕事をすることができました。
こういう時のファミレスって便利ですよね。
ところで「デニーズ」トリビアです。
実は、「デニーズ」を作ったのはデニーさんではなく、ダニーさんなのだそうです。
そういうことで当初は「ダニーズ」というお店にする予定だったのですね。
しか〜し店名を付ける時にもう「ダニーズ」というお店が存在していたので仕方なく「デニーズ」に変えたらしいのです。「ダニーズ」より「デニーズ」の方が日本人としては耳触りがよいのでダニーさんの不幸は、われわれ日本人にとっては幸福だと思います。