今日は「坊ちゃん考」です
0513_2[1]
久々に夏目漱石の「坊ちゃん」を読んでみました。
個人的に漱石は「三四郎」が好きでこれは何度となく読み返しましたが、「坊ちゃん」は多分これで3回目です。

このあらすじをまとめてみると以下のようになります。
東京育ちの「おれ」は父の遺産の分け前で物理学校を卒業し、そこの校長の話に乗って、四国の中学校 (旧制)に数学教師として赴任する。
赴任早々、天麩羅蕎麦を4杯食べた ことや、温泉の浴槽で遊泳したこと などをネタに生徒にいたずらされる。
はては宿直の夜に蚊帳の中にイナゴを入れられ叫び、「おれ」はついに怒って実行犯の寄宿生らの処罰を訴える。
教頭の赤シャツや教員の大勢が これをうやむやにしようとするなか、 山嵐という数学教師のみが筋を通すことを主張し、「おれ」は山嵐と心を通わす。
やがて「おれ」は、赤シャツが うらなりの婚約者マドンナに横恋慕してうらなりを左遷したことや、 敵対する山嵐を追放しよう たくらんでいることを知る。
辞職に追い込まれた山嵐と「おれ」は、赤シャツの不祥事を暴こうと監視を始め、ついに芸者遊び帰りの現場を取り押さえたが、しらを切ったので鉄拳で天誅を加える。
辞表を出した「おれ」は、帰京して街鉄(路面電車)の技手になり、しばらく清と暮らすが、やがて死別する。


改めて読むと、この作品は坊ちゃんと山嵐とのピカレスク友情物語なんじゃないかな、言うのが感想です。
加えて申せば、この小説は坊ちゃんの清に対する一種のマザコン小説だと思います。
補足しますと、坊ちゃんの実母が12才で早世したことで、実質の母親代わりとなったのが下女の清です。
そもそも清は、徳川家の世では銘家の出自でありましたが、ご維新後その家が零落してしまい「坊ちゃん」の家
の下女と相成ったのであります。

特にこの小説のいたるところに巻き散らされている清の「無償の愛」はありがたく、感動的であります。
以下の一文をご覧ください。
清は時々台所で人の居ない時に「あなたは真っ直でよいご気性だ」と賞める事が時々あった。
しかしおれには清の云う意味が分からなかった。
いい気性なら清以外のものも、もう少し善くしてくれるだろうと思った。
清がこんな事を云う度におれはお世辞は嫌いだと答えるのが常であった。
すると婆さんはそれだから好いご気性ですと云っては、嬉しそうにおれの顔を眺めている。


いわゆる「猫可愛がり」なのです。
で〜もこの様に「猫可愛がり」をしてくれる人物というのはこの世の中で唯一我が母親なのです。
今このように思い返して、私も母親から受けた「無償の愛は」感謝してもしきれません。
結果、私は母に親孝行したいと思っていたけれども、早世してしまったのでそれすらもできませんでした。
母が死ぬ三日前に面会に行きましたら、自分の事はさておき、ひたすら私の心配ばかりしていて、逆に励まされました。死の間際においてもこのような心遣い・・・・
母の愛の深さにはかなわないのです。

最後にプチトリビアネタです。
なんで「坊ちゃん」が物理学校(現在の東京理科大)に入学したのかですが、小説ではたまさかその前を通りかかったら生徒募集の広告が出ていたからなのです。
実はこれは必然でして、くだんの「坊ちゃん」は神田小川町に下宿していたのです。
そこから東京理科大はとても近かったのですね。
さらに山嵐との共闘で中学を辞職した坊っちゃんは、東京に帰郷し街鉄(後に都電と呼ばれるようになる路面電車のこと)の技手となりました。
今でいうエンジニアとして勤務したのですが、実態はエリートテクノクラートなのです。
めでたしめでたしのハッピーエンドの小説だったのであります。


日本でもやったら!



ということで私も神田に出没です。
IMG_3116
今日のお店の接客は、本当によくないのですが味がよいので再訪してしまうのです。
今日のお店は二八蕎麦の老舗「浅野屋本店」さんです。

住所: 東京都千代田区内神田2-7-9
電話:03-3254-4351
定休日:土曜日(第一・三)・日曜日・祝日

IMG_3117
お店の外観です。

IMG_3120
店内の雰囲気です。

IMG_3126
メニューです。

座って10分たってお水が出てきました。
IMG_3121
この時点でオーダーが始めて通ります。

今日のオーダー「大もりそば」@830円です。
この「浅野屋本店」さんは、明治5年(1872年)創業の老舗蕎麦屋さんです。
東京、および近県にある「浅野屋」さんのflagship店なのでもあります。
こちらの蕎麦は、そば粉10に対して、つなぎの小麦粉が2の、いわゆる「外二八」の蕎麦です。
今日は福井市山室産のそばを使用しており馥郁たる香りが楽しめます。

待つこと9分で「大もりそば」の到着です。
IMG_3122
清涼感有る盛付は高評価です。

それでは実食です。
IMG_3123

IMG_3124
蕎麦はコシがあり冷えもいいです。
ツユは鰹出汁(かつおだし)がきいていて美味しいです。
うん、これはイケますね。

しか〜し10分も客を放置していても平気であり且つ蕎麦は香りを楽しむものなに「店内禁煙」にしていないとか言語道断のお店です。
それなら行くなよ!と突っ込みたいところではありますが、やはり老舗蕎麦屋の味はその不満を凌駕するほどのものがあるのです。

それでは(^_-)