今日は「大ジメ師考」の話です。
昔浅草には大ジメ師(大道や広い場所を占領し、長広舌を振るって人を集め、弁舌の巧みさに依って商品を商う者の総称)がいました。
扱っていたものは、バンソロ(計算手引書)、サンキ(円型計算器)、エッキス(透けて見えるという覗き眼鏡で、いわゆるガセネタ)、リツ(法律書)、キンケン(統計表)、カリス(まじないの本)、ゴエイ(英会話速修書)、行者ウチ(漢方薬草書)などでした。
彼等は所定の場所があり、不定期な時間にやってきては、棒で線を引いてから、ここからはいっちゃいけないよ、と塩辛い声で周囲を威嚇しながら、持ってきたゴザの上に商品を並べ始めるのです。
私達ジャリ(幼少児)が、オジサン、今日は何売るの、って聞けば、オアシ(お金)の持ってないジャリはけえんな!ここはブルジョア達の勉学の集(つど)いだからよ、ってけんもほろろでした。
人が集まった頃を見計らって大ジメ師は、“掴み”をやります。
例えば、天に軌道がある如く、人それぞれに運命を持って生まれ合わせております。
とかく子(ネ)の干支の方は終わり晩年が色情的関係において良くない。
丙午(ヒノエウマ)の女は家に不幸をもたらす。
未(ヒツジ)の女は角にも立たすなというが、そこの若いお方、あなたの生まれ年は?
何ていう感じですか。
そしてこのようにきっかけの掴みが始まりますと、大ジメ師の啖呵売(たんかばい)のtoneが徐々にheat upしていくのです。
以下に記しますのはキンケン(勤倹奨励の略)師の紹介です。
昭和5年の本ですので少し古くさくはありますが、当時の雰囲気は大いに感じ取れるものかと思います。ご覧になってください
今これをやっている者は日本にたった一人しかいない。そのたった一人の後藤こそ、大正七、八年から十一、二年にかけて、流行歌うたいとしてその人ありと知られたる後藤紫雲の後身である。未だ今ほど景気が落ちないで、勤倹の統計表が盛んに売れる頃は、キンケン打ちも大勢あったのだが、それらは売れなくなるとたちどころにネタガエ(商品を代えること)をしてしまった。その中で、彼一人は頑強にこのキンケンを固守している。彼の勤倹奨励の演説たるや、白熱的で、むしろ凄槍の感に打たれる。その熱度は、彼の勤倹に対する信念か、統計表を売らんとする自らの生活に対する強執か、その辺は神韻標瀞として捕捉すべくもないが、一度彼の熱弁に接した人ならば、私と感を共にするに違いない。
「白粉つけたり、香水つけたりはやめましょう。化粧する人が我国民中に一千五百万人として、その費用一人一日三銭ずつとみても、一ヵ年には実に一億六千四百二十五円となる。この金で、六干噸(トン)の汽船が百六十艙造られる」の類の文句をいろいろ並べる。そして、各国富比較、国債、輸出入、米の生産と費消高、酒、煙草などの統計を示し、我国がどういう経済状態にあるかを述べ、これを救うには勤倹あるのみであると力説する。
その上で、その各種の統計表を売るのであるが、その勤倹の趣旨に従えば、そんな統計表なんか買わないで貯金した方がいい事になるのだが、そこまで勤倹の趣旨が徹底しちゃっては、彼の狂熱的饒舌が「意味」をなさなくなる。奇体なことには、さんざん勤倹の話を聞かされて納得したものが、みんな文句無しにその場で無駄使いをする。統計表を買わされてしまう。そこにマジックがあるというのである。
「六区展望」添田唖坊著より転載
如何ですか、大ジメ師の啖呵売(たんかばい)は?って書いたものの、啖呵売(たんかばい)というのは、的屋(てきや)とかがバナナの叩き売り(バナナのたたきうり)等で使う手法で、大ジメ師の口跡とは違うというのが私の認識です。
我が父親が大ジメ師のバイ(売り口上)が好きで、子供の頃によく見ていました。
父親は「易もの」がすきで大ジメ師のバイ(売り口上)を聞くだけ聞いて、最後に四柱推命本を求めておりました。要は木戸銭みたいな感じだったのでしょう。
大ジメ師の四柱推命は良く当たっていましたよ。
ちなみに以下は私生年月日からの四柱推命の鑑定結果です。
警戒心が強く、親しい人以外はあまり話しません。控えめで、公言するより秘密にしておくほうが好きなタイプです。また、勉強好きな努力家ですが、プライドが高く、好き嫌いがはっきりしています。自信家のようで、実は気が小さいほうです。人を指導することが好きでその実力もありますが、理想を求めすぎて相手に反発されることもあるでしょう。
当たっているかですかって、これって当たるようになっているのです。
例えば最初の文ですが“警戒心が強く、親しい人以外はあまり話しません。控えめで、公言するより秘密にしておくほうが好きなタイプです。”と書かれています。
でもこれって警戒心が強い人って、見ず知らずの人とあまり話しませんよね。
ですので、このような説明に異をとなえる人はいません。
さらに“勉強好きな努力家ですが”という件(くだり)は多少でも思い当たることがあれば、ほとんどの人は自分の性格の一つである、間違いないとすると思います。
次に“自信家のようで、実は気が小さいほうです。”というのが自分と異なるのであれば、これは外れとして読み飛ばすでしょう。
ということでほとんどの人が自分の性格に当てはまるところを拾って読んでいけば、当り前ですがほとんどの性格診断は当たるのです。
万が一自分の性格にほとんど当てはまるところがなければ、この性格診断は外れだねといって終わらせて、外れたことの責をその診断元に返金要求まですることはないと思います。
まぁほとんどが無料診断ですからね(笑)
所謂この様な行為を中心化傾向といいます。
でもこの四柱推命の私の性格は当たっていましたョ?
閑話休題
私が父親に良く買ってもらったのは、サンキ(円型計算器)です。
これは多分計算尺の亜流品ですので、使い方をきちんと修得すればすごいものだったのでしょう。でも私は馬鹿に付けると馬鹿が治る薬みたいな気持で求めたものですから、細かい漢字で書かれた説明書を読むこともなく、まして小学校低学年ではそんなに高度な計算をする機会、必要もなく、いつも机の肥やしと成下がっていたのでした。
今日は日本橋に出没です。
このお姉さん、すごいですね。傘で電話していました・・・
今日のお店は「フランツィスカーナー バー&グリル」日本橋店さんです。
住所: 東京都中央区日本橋3-8-16 ぶよおビル B1F
電話:03-6225-5485
定休日:日曜日
お店の外観です。
店内の雰囲気です。
メニューです
今日のオーダー「シュぺッツレ(挽き肉とキャベツのクリームソース)ランチ」@1,000円です。
このお店はドイツグルメのお店です。まずはお店の惹句のご紹介です。
【ドイツ・ミュンヘンから直送!!】 老舗ビアホールの味を楽しめる店
いよいよ夏本番!ビールの季節到来です♪ミュンヘンより直輸入“フランツィスカーナーヴァイスビアー” “シュパーテン ミュンヘナーヘル”ここでしか味わえません! 数量限定でドイツ最北端の醸造所、フレンスブルガーより樽生入荷しました。早い者勝ちです♪ 夏のスパイシー激辛メニュー始めました!ビールがすすみます♪
まずはサラダです。
特筆することもなく普通のサラダです。
シュぺッツレ(挽き肉とキャベツのクリームソース)です。
シュぺッツレとはモチモチした食感が特徴的な南ドイツの生パスタです。
伝統のクリームソースが特徴です。
待つこと10分で着皿です。
見た目あまり美味しそうでない感じです。
それでは実食です。
これはラーメンなのかスープスパなのか判断の分かれるところであります。
もっとクリーミーなのかなと思いきや、かなりあっさりとしたスープです。
挽肉はパサパサしていてスープの足を引っ張っています。
キャベツの存在感は不明です。
ドイツ料理というのは以食為天というか悠々蒼天というか肉山脯林の様な感を持っていました。
しかし今日、このシュぺッツレを定期的に食べるドイツ人に生まれなくて良かったなと、衷心より思った次第であります。
味ですか、上述の文章でお察しください。
しかしハッキリといえることは、ここのコスパは悪いですね、間違いありません、ハイ。
ドイツビールは美味しそうでした・・・
こんな日もあります。
昔浅草には大ジメ師(大道や広い場所を占領し、長広舌を振るって人を集め、弁舌の巧みさに依って商品を商う者の総称)がいました。
扱っていたものは、バンソロ(計算手引書)、サンキ(円型計算器)、エッキス(透けて見えるという覗き眼鏡で、いわゆるガセネタ)、リツ(法律書)、キンケン(統計表)、カリス(まじないの本)、ゴエイ(英会話速修書)、行者ウチ(漢方薬草書)などでした。
彼等は所定の場所があり、不定期な時間にやってきては、棒で線を引いてから、ここからはいっちゃいけないよ、と塩辛い声で周囲を威嚇しながら、持ってきたゴザの上に商品を並べ始めるのです。
私達ジャリ(幼少児)が、オジサン、今日は何売るの、って聞けば、オアシ(お金)の持ってないジャリはけえんな!ここはブルジョア達の勉学の集(つど)いだからよ、ってけんもほろろでした。
人が集まった頃を見計らって大ジメ師は、“掴み”をやります。
例えば、天に軌道がある如く、人それぞれに運命を持って生まれ合わせております。
とかく子(ネ)の干支の方は終わり晩年が色情的関係において良くない。
丙午(ヒノエウマ)の女は家に不幸をもたらす。
未(ヒツジ)の女は角にも立たすなというが、そこの若いお方、あなたの生まれ年は?
何ていう感じですか。
そしてこのようにきっかけの掴みが始まりますと、大ジメ師の啖呵売(たんかばい)のtoneが徐々にheat upしていくのです。
以下に記しますのはキンケン(勤倹奨励の略)師の紹介です。
昭和5年の本ですので少し古くさくはありますが、当時の雰囲気は大いに感じ取れるものかと思います。ご覧になってください
今これをやっている者は日本にたった一人しかいない。そのたった一人の後藤こそ、大正七、八年から十一、二年にかけて、流行歌うたいとしてその人ありと知られたる後藤紫雲の後身である。未だ今ほど景気が落ちないで、勤倹の統計表が盛んに売れる頃は、キンケン打ちも大勢あったのだが、それらは売れなくなるとたちどころにネタガエ(商品を代えること)をしてしまった。その中で、彼一人は頑強にこのキンケンを固守している。彼の勤倹奨励の演説たるや、白熱的で、むしろ凄槍の感に打たれる。その熱度は、彼の勤倹に対する信念か、統計表を売らんとする自らの生活に対する強執か、その辺は神韻標瀞として捕捉すべくもないが、一度彼の熱弁に接した人ならば、私と感を共にするに違いない。
「白粉つけたり、香水つけたりはやめましょう。化粧する人が我国民中に一千五百万人として、その費用一人一日三銭ずつとみても、一ヵ年には実に一億六千四百二十五円となる。この金で、六干噸(トン)の汽船が百六十艙造られる」の類の文句をいろいろ並べる。そして、各国富比較、国債、輸出入、米の生産と費消高、酒、煙草などの統計を示し、我国がどういう経済状態にあるかを述べ、これを救うには勤倹あるのみであると力説する。
その上で、その各種の統計表を売るのであるが、その勤倹の趣旨に従えば、そんな統計表なんか買わないで貯金した方がいい事になるのだが、そこまで勤倹の趣旨が徹底しちゃっては、彼の狂熱的饒舌が「意味」をなさなくなる。奇体なことには、さんざん勤倹の話を聞かされて納得したものが、みんな文句無しにその場で無駄使いをする。統計表を買わされてしまう。そこにマジックがあるというのである。
「六区展望」添田唖
如何ですか、大ジメ師の啖呵売(たんかばい)は?って書いたものの、啖呵売(たんかばい)というのは、的屋(てきや)とかがバナナの叩き売り(バナナのたたきうり)等で使う手法で、大ジメ師の口跡とは違うというのが私の認識です。
我が父親が大ジメ師のバイ(売り口上)が好きで、子供の頃によく見ていました。
父親は「易もの」がすきで大ジメ師のバイ(売り口上)を聞くだけ聞いて、最後に四柱推命本を求めておりました。要は木戸銭みたいな感じだったのでしょう。
大ジメ師の四柱推命は良く当たっていましたよ。
ちなみに以下は私生年月日からの四柱推命の鑑定結果です。
警戒心が強く、親しい人以外はあまり話しません。控えめで、公言するより秘密にしておくほうが好きなタイプです。また、勉強好きな努力家ですが、プライドが高く、好き嫌いがはっきりしています。自信家のようで、実は気が小さいほうです。人を指導することが好きでその実力もありますが、理想を求めすぎて相手に反発されることもあるでしょう。
当たっているかですかって、これって当たるようになっているのです。
例えば最初の文ですが“警戒心が強く、親しい人以外はあまり話しません。控えめで、公言するより秘密にしておくほうが好きなタイプです。”と書かれています。
でもこれって警戒心が強い人って、見ず知らずの人とあまり話しませんよね。
ですので、このような説明に異をとなえる人はいません。
さらに“勉強好きな努力家ですが”という件(くだり)は多少でも思い当たることがあれば、ほとんどの人は自分の性格の一つである、間違いないとすると思います。
次に“自信家のようで、実は気が小さいほうです。”というのが自分と異なるのであれば、これは外れとして読み飛ばすでしょう。
ということでほとんどの人が自分の性格に当てはまるところを拾って読んでいけば、当り前ですがほとんどの性格診断は当たるのです。
万が一自分の性格にほとんど当てはまるところがなければ、この性格診断は外れだねといって終わらせて、外れたことの責をその診断元に返金要求まですることはないと思います。
まぁほとんどが無料診断ですからね(笑)
所謂この様な行為を中心化傾向といいます。
でもこの四柱推命の私の性格は当たっていましたョ?
閑話休題
私が父親に良く買ってもらったのは、サンキ(円型計算器)です。
これは多分計算尺の亜流品ですので、使い方をきちんと修得すればすごいものだったのでしょう。でも私は馬鹿に付けると馬鹿が治る薬みたいな気持で求めたものですから、細かい漢字で書かれた説明書を読むこともなく、まして小学校低学年ではそんなに高度な計算をする機会、必要もなく、いつも机の肥やしと成下がっていたのでした。
今日は日本橋に出没です。
このお姉さん、すごいですね。傘で電話していました・・・
今日のお店は「フランツィスカーナー バー&グリル」日本橋店さんです。
住所: 東京都中央区日本橋3-8-16 ぶよおビル B1F
電話:03-6225-5485
定休日:日曜日
お店の外観です。
店内の雰囲気です。
メニューです
今日のオーダー「シュぺッツレ(挽き肉とキャベツのクリームソース)ランチ」@1,000円です。
このお店はドイツグルメのお店です。まずはお店の惹句のご紹介です。
【ドイツ・ミュンヘンから直送!!】 老舗ビアホールの味を楽しめる店
いよいよ夏本番!ビールの季節到来です♪ミュンヘンより直輸入“フランツィスカーナーヴァイスビアー” “シュパーテン ミュンヘナーヘル”ここでしか味わえません! 数量限定でドイツ最北端の醸造所、フレンスブルガーより樽生入荷しました。早い者勝ちです♪ 夏のスパイシー激辛メニュー始めました!ビールがすすみます♪
まずはサラダです。
特筆することもなく普通のサラダです。
シュぺッツレ(挽き肉とキャベツのクリームソース)です。
シュぺッツレとはモチモチした食感が特徴的な南ドイツの生パスタです。
伝統のクリームソースが特徴です。
待つこと10分で着皿です。
見た目あまり美味しそうでない感じです。
それでは実食です。
これはラーメンなのかスープスパなのか判断の分かれるところであります。
もっとクリーミーなのかなと思いきや、かなりあっさりとしたスープです。
挽肉はパサパサしていてスープの足を引っ張っています。
キャベツの存在感は不明です。
ドイツ料理というのは以食為天というか悠々蒼天というか肉山脯林の様な感を持っていました。
しかし今日、このシュぺッツレを定期的に食べるドイツ人に生まれなくて良かったなと、衷心より思った次第であります。
味ですか、上述の文章でお察しください。
しかしハッキリといえることは、ここのコスパは悪いですね、間違いありません、ハイ。
ドイツビールは美味しそうでした・・・
こんな日もあります。