今日は「平岡公威異聞」です
「平岡公威(ひらおかきみたけ)」という名前をみて「三島由紀夫」の本名だと理解した方はかなりの文学通です。

平岡家之墓
墓マイラーの私はかつて奥様と多磨霊園に東郷平八郎、山本五十六、井上成美等海軍の重鎮の墓参に行きました。目的をはたして園内を逍遥していましたら「平岡家之墓」という文字が目に入ってきましたので、まさかと思って確認しましたら直観が正しくまさに「三島由紀夫」の墓でした。
しか〜し脇に説明の墓碑がなければ、この墓目当てに来た人以外は、この墓が「三島由紀夫」の墓であることは気がつかないと思うのです。
この時に私は三島由紀夫と平岡公威との表と裏の二面性を感じとったのです。

私にとって三島由紀夫はゾンビでした。
たまさか風邪で学校を休んでいた私にNHKの緊急ニュースで以下のテロップが飛び込んできました。
「本日作家・三島由紀夫(45歳)が東京都新宿区市ケ谷本村町の陸上自衛隊東部方面総監部の総監室において割腹自殺をした」
私は小説「憂国」でそのような倒錯的性癖ある作家だとは思っていましたが、まさか実行するとは思いませんでした。
その後の続報で、首は切断された模様で危篤状態にある、と流れたのです。
いくらなんでも首が切断されたということは誰かの手によって介錯されたわけですから即死ですよね、それなのに危篤状態というのは???が三つもついたのでした。
今思うと検視がなされてなかったので「死亡」という文言が使えなったのでしょうが、非常に不思議な感慨をもったものでした。そういうわけでゾンビにつながるのですがね。

前回のブログで金閣寺を取り上げたので、三島由紀夫をきちんと読んでみようと思ったのです。
当初は文学的評価の高いその名の通りの名作「金閣寺」にしようかと思ったのですが、翻心して「仮面の告白」にしたのです。
読みはじめてすぐになんて「読みにくい小説」なのだろうと思いました。
勿論私の言語能力とくに語彙能力不足もあるのですが、注釈が多すぎます。
加えて比喩的なレトリックが多いのです。
例えばこの一文です。
「海に突き出た低い岩郡は、救いを求める白い手のように飛沫(しぶき)を高く立てて逆らいながらも、その深い充実感に身を涵(ひたし)て、繋縛(けいばく)をはなれた浮遊(ふゆう)を夢みているようにもみえた」

フランス庭園
このようなレトリックが最初から最後までまるでフランスの幾何学庭園のような様式美文が間断なく練り込まれていて、真面目に読み込んでいると時間がかかってかかってイライラしてきます。
一応完読しましたが、私の中で良質な小説の読後にみられる高揚感はなく疲労感のみが残りました。
なお私は文学評論家でもないので、内容の高劣は識者に委ねるとしても、すでに「戦後文学の最高の収穫」との評価もありそれに異を唱えることはありません、ハイ。

三島由紀夫
そうそう今日のフリネタは平岡公威さんです。
「仮面の告白」からの平岡公威さんをあぶりだすと「いじめてはいけない奴」です。
高貴の出自の子供は実の母が同居しているのにもかかわらず真綿にくるむように祖母に育てられました。
しか〜しその子は病弱で運動神経はからきしなく、頭脳明晰とたおやかさが横溢している子供でした。
長じてその劣等感からかヘラクレス的男性に憧れを持つようになりました。
いつも「強くならなければ」と自分に言い聞かせながら成長していきました。

中学校の時にいましたよね、勉強はできるけれど病弱なので乱暴をしたら絶対にいけない奴って、言い換えれば「累卵の危うさ」的雰囲気を持った人間です。
平岡公威さんってそのような人間だったのでしょう。
30歳になってボディビルにより肉体改造がかない、晩年のキャラになっていったのです。
剣道5段とのことでしたが、当時なにかの時に、平岡公威さんの稽古風景を見た記憶があるのですが、リズム感というか躍動感のない打突で、もしかしたら試合したら勝てるな、と思っていました。
彼は女性に興味がないと広言していますが、ちなみに結婚はされています。
正しくは女性に興味のない男が、女性からも嫌われていたと断じたいのですが、乱暴ですかね。
いずれにしても「かくあるべし」が強すぎた一生だったのでしょう。
最後に東大法学部には受験して入って欲しかった。
この本を読むまで推薦入学で入った事はしらなかったのでした・・・


鉄拳さんが『ベイマックス』の世界観を独自の視点で描き下ろした、オリジナルのパラパ¬ラ漫画作品を制作。
AIさんの「Story」をBGMに、オリジナルのPVが完成しました。



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今日は住吉に出没です

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ちなみにこの画像ですが地元では有名な割烹「やき蛤」さんです。
焼きたての蛤を木の洗濯ばさみではさんで食べます。
美味しい事は美味しいのですが、もう結構です、と言わない限り焼き続けます。
一度財布が空になる一歩手前でこのお約束にきがつきました。
福澤先生と仲良しでない方は行かない方がよいでしょう。

今日のお店はこの「やき蛤」さんの目の前にある、下町イタリアの名店「La Bodhi Citta (ラ・ボーディ チッタ)」さんです。

住所: 東京都江東区住吉2-22-8
電話:03-5600-8456
定休日:月曜日

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お店の外観です。

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店内の雰囲気です。

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親子でやっているのでしょうか。
特にお父様の接客は年の功なのか丁寧で心地よいものでした。

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メニューです。

今日のオーダー「パスタケーキセット」@980円です。

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待つこと2分で「サラダ」の到着です。
エッジがきいたシャキシャキしたサラダです。
醤油系の和風ドレッシングはキレがあり結構です。

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待つこと4分で「パン」の到着です。
かるくトーストしてあって美味しくいただきました。

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待つこと7分で「エビのトマトクリーム」の到着です。
ソース由エビ由で満足です。
酸味はちょときつ目でしたがno problemです。

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デザートの「カラメルムース」とコーヒーです。
ハウスメードではないと思われますが、「カラメルムース」は、ほどの良い甘さでコーヒーにあいます。

これで@980円ですか、コスパ良いですね。
多分このお店は総じてレベルが高いと思います。
下町イタリアンの名店の名に恥じないと言って宜しいでしょう。
ごちそうさまでした

それでは(^_-)