今日は「久闊を除す」です。
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高校三年生の頃から通っている酒飲処があります。
18歳の頃からですから本当に永い年月です。
邂逅は浅草の先輩に連れて行かれたのです。
初めて入って驚いたのは、この店はまさにオールディーズのお店だったのです。
この店のワクワクドキドキするような空間は私の心をサーカスの玉乗りの玉のように私のこころを弾ませてくれました。このお店の雰囲気に身を浸していると心が落ち着くのです。
最初は地元の人間のたまり場だったのですが、ご主人が有名な商業デザイナーでして、その関係者達がお店の良さを喧伝してから、次第にその筋の人間のサロンみたいになっていったのですが、実態は下町の元気印のスナックであります。

売れなかった頃のなぎら健一さんが、このお店でよく意地汚く酒を飲んでいたのですが、浴びるように飲んでいたのには理由(わけ)があります。
ご主人の男気(おとごぎ)で飲み代は出世払いだったからです。
当初は夫婦でやっていました。
お店が繁盛したので客が入りきれなくなり、店舗拡張の為に西浅草の松が谷に移転したのですが、なぜかご主人は引っ越し荷物の中に、妖艶な見目麗しき女性も入れていて、しばらくしたらその彼女と手に手を取り合って軽井沢に遁走してしまったのです。
ママはまた病気がでたとあきらめていましたが、その心のうちは穏やかではなかったはずです。
その当時、小学生の子供が二人もいたので糊口を凌がなければならず、嫉妬の炎はかまどの火力として使い、お店を独りで切り盛りしていました。
かかる中、私は不定期に通い続けていました。
通うたびにお店の客層に変化が見られました。
デザイナー関連の人間の他に、ママに恋愛相談をする女性の人が増えてきて、次第に新宿の母ならず、浅草の母みたいになってきていたのです。

それから永い間お店には通っていたのですが、通っていたといっても、お店に顔をだして、ママから、あらまだ生きていたの、と言われ、あいかわらずですよ、と言ってはくだらない話をしながら、ママとバーボンを酌み交わしていただけなのです。
それから永い年月不定期なお訪(とな)いが続いたのですが、6年前の私の唐突な停酒により途絶えてしまったのです。停酒しても夜の世界では活躍していたのですが、何故かこのお店に素面で行くのは、あたかも女性がノーメークで外出するみたいな気持ちになり差し控えてしまったのです。
停酒した時、ママは76歳でした。
もういつ天に昇っても不思議な年ではありません。
気にはなっていたのですが、まだ元気なはずだ、という自己欺瞞ですり替えていました。
めぐる季節が自分に何かを問いかけているのではないかと思った時、我慢の蓋がはずれてしまい、それからしばらくして素面でこのお店のドアを開けたのです。
ママは私の顔をみるなり、あらまだ生きていたの、と言った後、本当によく来てくれたわね。
ありがとう、と言ってくれました。
6年という歳月が人の上におよぼす痕跡を、私はあらためて想わないわけにはいきませんでした。
久しぶりに会ったママは80歳の顔になっていました。
店の奥のカウンターで外人と話している女性の目元がご主人に似ていたので、もしかして娘さん、とママに聞くと、わかるわよねえ、と言いましたので、小学生だった娘さんもいまや50歳になっていたのです。
ママとの6年ぶりの会話で分かったことは、3年前、娘さんがお父さんの病状が良くないので引き取って家で看取ろうということになったのですが、ママはそれを賛成も反対もせずにいたら、娘さんは専断で、軽井沢で一人暮らしをしていた父親を弟と引き取ってきたそうです。引き取ってきたのなら仕方ないと、ママは看病に努めてそれから1年後、ご主人は天に昇っていったそうです。
さら〜に、驚いた事にママはご主人とは離婚していたと思っていたのですが、籍だけは抜かなかったそうです。
離婚をしなかった理由は、父親がいない子供にしたくなかっただけよ、と笑って答えていました。
いいかい、▲▲、結婚は決断力の欠如、離婚は忍耐力の欠如なのさ、とも継ぎ足していました。

久闊を除したママとの語らいは心が和みました。
心のこもった言葉は、人の心に明かりを灯してくれます。
そんな言葉を発することのできる人間に私もなりたいと思いお店をでました。
お店での別れ際に、死んだら連絡するリストにあんたの事もいれておくから、娘から連絡があったら線香の一本でもあげにきてくれよ、と言われたのが心に残りました。
人生は夢と同じ糸で紡がれ、眠りによってその輪を閉じる、というシェークスピアはテンペストの一文をつぶやき乍ら私は帰宅の途につきました。


飛び入りでこの演奏ですか、ただ者ではありません!



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今日は大阪に出没です。
今日のお店はTV「グルマンの隠れ家」として有名です。
今日のお店は「ボナ・フォルケッタ」さんです。

住所: 大阪府大阪市西区土佐堀1-1-6 クリスタルビル 1F
電話:06-6443-0888
定休日:日曜・祝日、土曜のお昼

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お店の外観です。

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店内の雰囲気です。

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メニューです。

今日のオーダー「アマトリチャーナ&珈琲&ガトーショコラ」@870+@180+@250=1,300円です。
このお店は、本場南イタリアで修行を積んだオーナーが、ナポリの雰囲気や料理に魅せられ、南イタリアの料理を提供しています。

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待つこと0分でパン、サラダ、スープの到着です。

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スープは具沢山です。
雰囲気自衛隊のスープみたいでヘービーデューティです。
美味しいけど重いですね。

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サラダはシャキシャキしています。
これはイケますね。

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パンは平板です。
特段のコメントはありません。

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待つこと8分で「アマトリチャーナ(ベーコンとタマネギのトマトソース)」の到着です。

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気を取り直して実食です。
ソースの酸味が強く私の好きな味わいではありません。
加えてホールトマトを使っているのでしょうか、ソースが水っぽくて寝ぼけた味になっています。
もう少しに詰めた方が良かったのではと思いますがちょっと僭越なコメントになってしまいました、失礼しました。
いずれにしても量が多いのには驚きました。

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食後の珈琲です。
珈琲はネスカフェですか、ちょっと粉っぽくてこれまた好きな味わいではありません。

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食後のデザート「ガトーショコラ」です。
盛り付けはキレイです。
しか〜し、味は平板で且つ少し硬いですね。

グルマン(大食漢)のお店なのでコスパは良いのですが、再訪はないでしょう。
多分・・・

それでは(^_-)