今日は「過ぎたるは猶及ばざるが如し」の話です
実際、女給という職業は卑しい職業だ。
芸を身に付けない女が、娼婦におちる一歩手前の職業だ。
女給たちは、店が開くと、めかし込んで、客席の隅に散らばって座る。
ナチュラリストには、この種の女が12、13人はいた。
男たちだけの客が来ると、彼女たちは急いで・・・だが、何気ない嬌声をあげたりして、客に近づき横に座り込む機会をとらえる。
その収入は、固定給が店からは出ないので、ブティユ(瓶)とチップでかせぐ。
ブティユというのは、お客の飲んだシャンペン1本につき1割の歩合を貰う仕組みのことだ。
だから、出来るだけ沢山のシャンペンを客にとらせようとして、お客の目を盗んでは、中身をどんどんシャンペンを冷やすためにおいてある氷入れにあけてしまったり、床にこぼしたりする。
「女ひとりの巴里ぐらし」石井好子より転載

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この 石井好子さんの自伝的エッセイは、かの三島由紀夫にも絶賛された、貴重な歴史ドキュメントです。
昔の巴里を女性ならではの視点で書かれていて且つ筆者は男前の女性であったなど読みごたえ満載なものでした。その中で、このフリネタ引用の「パリで一番のお尻」の項を読んでいた時に「そうだったのか」という落雷が私の頭上に落ちたのでした。

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私は在札時代に青木商事の専務と親しかったので、彼の経営するグランドキャバレー「エンペラー」には良く行っていました、と申しても100%会社の財布ですが。
そこで驚いていたのはホステスさんが頼むお酒の量の多さです。
まず独りのホステスさんがボックスに入って席に着くなり、私も飲み物もらってもいいかしら、でまずはビールが1本運ばれてきます。
そしてしばらくしましたら、私独りでは寂しいので、もう少し女の子をよぶからね、で女性が3人来ます。
彼女たちが席に着くなりくだんのホステスさんが、彼女たちにもビールをもらってもいいかしら、でビールが3本運ばれてきます。
くだんのホステスさんたちは15分くらいそこにはいるのですが、すぐに蝶ネクタイさんから、彼女たちは他のボックスに呼ばれていますから、と言ってボックスから抜けていきます。
すると今度は私たちが、代わりの女の子はいないの、といえば、2人くらいははせ参じます。
そしてまたビールが人数分運ばれてきます。こんなかんだで最終的には、最初のホステスさんプラスさら〜に入れ替わったホステスさんの計2名しかいなくなります。
もしこのフリネタの説明のとおり、飲んだではなく頼んだお酒がボックス席のホステスさんの歩合につくならこの入り変わり立ち代わりのホステスさんの往来には辻褄が合います。
私は今までホステスさんにはこのようなインセンティブ(報奨)がないと思っていたのでまさに目からうろこなのであります。さら〜に、このようなグランドキャバレーのホステスさんの中には、私お酒が飲めないの。
だからジンジャーエールもらっていいかしら、という方がそれなりにおられます。
当時の私は鯨飲家でしたので、酒も飲めなくてこのような水商売で働くとは可哀想に。こんな美味しいもの飲めないなんて人生を損しているよな、と同情していたのです。
冷静に考えましたら、そんなわけもなく、グランドキャバレーで長時間に亘ってお酒を飲み続けていたら酔ってしまうので、インセンティブを多くとるのであれば酔わないソフトドリンクの方が数がはけるので「飲めない女」を演じていたのでしょう。
いつもこのような事例に出会うたびに思うのですが、私は「人を信じすぎる」ところが多いのですね。
本当に今日の今日まで水商売にも「飲めない女性」が数多く存在するものだと信じておりました、ハイ。


2017-04-28 ケーシー高峰


今日はガイド研修で明治神宮に来ています。
多くの人の前で英語で観光スポットを説明するのは想像していた以上に疲れます。
やはり普段使わない英語専門用語を使うからでしょう。
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研修が終了しましたら、神宮前をぶらぶらしていました。
という事でランチです。
キャットストリートを歩いてたら呼び込みに会いました。
あらっ、珍しい。入りますか。
今日のお店は「La Fee Delice (ラ フェ デリース)」さんです。

住所: 東京都渋谷区神宮前5-11-13 1F
電話:050-5570-5573
定休日:月曜日 ※月曜日が祝日の場合は、翌火曜日が定休となります。

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お店の外観です。

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店内の雰囲気です。

今日のオーダー「ガレット(ハムチーズ玉子)&アップルジュース+ポテト」@1,814+@378=2,192円です。
まずはお店のキャッチです。
La Fee Deliceは、外はカリカリ・中はもっちりとしたフランス・ブルターニュ地方伝統のガレット専門店。
現地でよく飲まれているシードルやカルヴァドス、カクテルなどはオールデイでサーブしております。
レッドとミモザイエローの壁が印象的な店内は、まるでフランス映画の世界に迷い込んだかのよう。
開放的なテラス席もご用意あります。
私の隣のテーブルは仏蘭西人カップルですし、それ以外にもかなりの外国人がおられてお店の雰囲気とと相俟って異国の地のレストランにいるような錯覚に陥ります。

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待つこと6分、テーブルセットが到着しました。

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待つこと7分、アップルジュースが到着しました。

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この植え込みに蚊が来るのでしょうか、ご丁寧にも私の足元の蚊取り線香が焚かれていて、料理が来るまでの間は煙たくて煙たくて仕方がありませんでした
最近の蚊取り線香の匂いって昔の情緒ある香りではなくただただ煙いのです。
キャットストリートに来て、呼び込みがあったのでそれではと入っただけなのに、なんでこのような悲惨な目に合わなければならないのでしょうか。

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待つこと20分 「ガレット(ハムチーズ玉子)+ポテト」が到着しました。
20分燻られたのでさすがに女子店員さんに、煙いので蚊取り線香をどかしてくれませんか。
さら〜に、それに私は蚊ではなくガレットを食べに来た客なのですが、と言いますと、なんのお詫びもなく、それではどこか遠くのところにどかしますのでしばらくお待ちください、と言って、周辺のテーブルの帰ったお客の皿を片付け始めました。
4分後再度やってきて事務的に蚊取り線香を移動しました。

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燻られながら食事をするのが嫌なので蚊取り線香が撤去するのを待っていました。
それでは気を取り直して実食です。
4分も待ったのでガレットはその熱量がガクンと下がっておりました。
ここのガレットは美味しい事は美味しいのですが、一般的に、ガレットってどこのお店でも安定して美味しく作れるのではないかと思っています。だからこのお店がすごいとは思ってはいません。
それよりも体中が線香臭くなっているのでそそくさといただきました。

会計はテーブルで支払います。
会計が2,192円でしたので5,000円札×1枚、100円玉×1枚、50円玉×2枚、10円玉×1枚の計5,220円を女子店員さんに渡しましたら、お釣りが3,028円のところが2,978円のジャラ銭で返ってきました。
そこで店員さんに、3,028円のお釣りなのになんで2,978円になるの、と聞けば、私はわかりません、と言うのではありませんか、なんでわからないの?
貴女は、私が,5000円札×1枚、100円玉×1枚、50円玉×2枚、10円玉×1枚の計5,220円を数えて渡したのを見ていましたよね、と言いますと、私はキャシアー(レジ係)にお金を持って行くのだけでお釣りがいくらなのかはわかりません、というので、貴方こんな簡単な計算もできないの、と聞きますと、わからないのでキャシアーに相談してきます、と言って脱兎の如くその場から立ち去りました。
しばらくして口角が荒れた女性のキャシアーがやってきて、お客様は5000円札×1枚、100円玉×1枚、50円玉×1枚、10円玉×1枚の計5,170円しか頂いていませんでした。
ですからお釣りは2,978円になります。
私もさすがに支払金額をスマホで撮影していないけれど、そもそもこのような金銭授受のトラブルを避けるために、先ほどの店員さんがお金を受け取る時に、△△△△円お預かりしました、というのが基本だよね。
それを怠っていて且つお金を頂く人間とそれを処理する人間が別々に分かれているからこのような無責任な結果になったのでしょう。
貴方は何を根拠に私が計5,170円払ったと証明するの、といえば、もしかしましたら私の計算間違いのような気がします、というので私は、蚊取り線香の煙といい、お釣りで揉めるなんて気分が悪いからもういいよ、と言いますと、ここで初めてキャシアーは自らが置かれている立場に気がつき、私の申し入れ通りのお釣りを持ってきました。
お釣りを財布にしまいながら、一時でも貴女は私に嫌疑をかけたのだからね。
この侮辱に対して、もうこのお店には私の一族郎党を含め子々孫々に至るまで誰もこさせませんから、と言っておもむろお店を後にしました。
こんな日もあります・・・

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その後は今日のガイドの復習で再度明治神宮にもどり、説明のポイントをおさらいして帰宅の途に着きました。
ガイドは「山高し」という感じですね。

それでは(^_-)