今日は「Thank you for Maestro Domingo!」の話です。 

まずは作家林真理子さんのエッセイの一文を紹介します。

昨日のことである。ドミンゴのコンサートを聴きにサントリーホールに出かけた。
ご存知のとおり、今、来日予定だったアーティストのキャンセルが続いている。間近になって中止になった公演がいくつもある。しかしドミンゴは、ちゃんと来てくれたのである。 
「日本はずっとドル箱だったもの」という人もいたが、お得意さんを大切にしてくれたということでいいじゃないか。 

三時間たっぷり歌ってくれた後、オーケストラの前に譜面台が置かれた。七十歳のドミンゴは、老眼鏡とおぼしきものをかけ、日本語で言った。
「フルサト」
そして女性歌手とデュエットで歌い始めた。 

うさぎ追いし かの山 
小ブナ釣りし かの川 
夢は今もめぐりて
忘れがたきふるさと


見事な日本語だった。ドミンゴの指示で観客も一斉に歌い始めた。心にしみ入る、なんてもんじゃない。聞いても歌っても、一宇一句が魂を揺さぶっていくのである。私の中にニュースのシーンがはっきりと浮かび上がる。津波に呑まれていく家々、消えてしまった街。誰かの大切なふるさと。そしてもしかすると、私たちは祖国ごと失ってしまうかもしれない・・・。 
気がつくと私は泣いていた。私だけでなくサントリーホールにいたほとんどの人が涙ぐんでいたと思う。「忘れがたきふるさと」と最後は大合唱になり、スタンディングーオベーションの大拍手。
去っていくドミンゴに
「ありがとう!」
「グラーッチェ!」
という声がかる。
全く歌というのはなんというすごい力を持っているんだろうとあらためて思う。
「夜ふけのなわとび」林真理子著より転載


しかしいい話ですネ。
ドミンゴさんのアンコールサービスに聴衆皆落涙ですか。
大震災で荒(すさ)んだ日本人の心には「ふるさと」はしっかりと楔(くさび)のように喰い込むのでしょう。


今日は小川町に出没です。
生パスタって何だろうと思い訪(おとない)を入れたお店がここ、「バンビーナ小川町店」
さんです。

住所: 東京都千代田区神田美土代町9-7 千代田21ビル1F
電話:03-3292-7800
定休日:無休

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お店の外観です。

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店内の雰囲気です。

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今日のオーダー「たっぷりきのこのポロネーゼとろ〜りチーズのせ」@1,080円です。
プリモ ピアット(Primo Piatti)が運ばれると同時にパルメザンチーズを客のお好みの量に応じて削ってでかけてくれます・
それから実食です。
今日は初めての食体験、生パスタです。
アルデンテとは違いモチモチして口の中で存在感を表します、イケますね。
ポロネーゼ(ポローニャ風ミートソース)はコクがあり、それにとろ〜りチーズを混ぜるとえも言われぬ味わいです。
これはとても美味しいです。
イタリアン銀座である小川町で流行っているわけが良くわかりました。
お奨めの一店です。

それでは(^_-)