今日の話は「帰郷」です。
この話は昭和20年9月中旬頃の私の父の話です。
日本戦争終結の日、神奈川県横須賀市追浜(おっぱま)にある海軍艦船修理廠にいた父は上官より最後の命令を受け日本海軍軍事機密に該当する艦船の書類の整理、焼却の業務についていました。
終戦を受け日本の将来を悲観し拳銃で自裁する上官多数続出、戦争中に無理難題を強いた元上官に対する私刑(リンチ)等が横行する殺伐した空気の中、父は黙々と期間内に終わらせる為最終業務に埋没していました。
父の頭の中は只々この業務が終われば故郷(くに)に帰れるということのみでした。

結局一月位かけ何とか業務を終わらせて故郷(くに)帰ることとなりました。まだ戦争が終わったという実感もあまり湧かず、そうはいながらこれでもう死ぬことはないなと妙な安堵感も生まれていました。
省線等に乗り継ぎ半日かけ帰郷しました。「国敗れて山河あり」故郷(くに)の駅に降り立った父は何も変わらない景色をみてそう感じたそうです。

ゆっくりと着実に一歩ずつ歩を進めながら我家を目指します。
まもなく見慣れた景色の中、我家の輪郭を確認できた当りで、一人の中年の女性が家に隣接している畑に一生懸命に鍬を打ちこんでいる姿が目に入ります。
父がその姿に目を凝らしていると、その女性が突然手から鍬を離し父の方を振りむきじっと見つめています。父はどうしたんだろうと思うのと同時に父の方に振り向いた女性が自分の母親であることが直ぐに分かりました。しかしあれだけ離れた距離なのに何故気がついたのでしょうか。

少しずつ母親との距離が詰まってくると、久々に再会した母親の顔は涙で溢れかえっているようです。それから暫くして、父は母親の前に立ち、無事帰還した挨拶を敬礼にてしました。
「お国の為にご苦労様でした。本当に本当にによく無事で帰ってきてくれました」と母親はねぎらいの言葉をかけようとしたものの、湧き上がる涙で声がむせびほとんど聞き取れなかったそうです。

どうやら母親は横須賀海軍艦船修理廠が米国海軍に接収されるので、そこにいた日本兵は皆殺しにされたとの風評も聞いていたのです。
外地ならともかく横須賀からは戦争が終われば即に帰郷するものと思っていたらしいのですが一月たっても帰郷せずやはり米国兵に殺されたのかな、さりとて国からは死亡通知もきてないのでどうなったものなのかなと悶々しており、毎日畑に出て父の帰りを一日千秋の思い出待っていたそうです。

しかしこの話しを思い出すたび母親というのはありがたいものですね。
普通なら到底気がつかない距離なのに、子を思う強い気持ちが父の突然の帰郷を気づかせたのですね。

今日のお店は「いちばん星」です。
いちばん星玄関
 
伝統的なラーメンを供するお店ということで出向きました。
住所: 東京都 練馬区春日町6-17-14
電話番号:03-3926-5510
定休日:火曜日・水曜日 (毎週水曜日、第1・3火曜日)

今日の獲物は「ラーメン」@600です。
いちばん星ラーメン
 
スープは鶏ガラと少しの煮干し若しくは魚介系の組合せです。麺は中太ややチヂレ麺。ラーメンの具は、海苔、メンマ、青ネギ、チャーシューです。
味ですか昔風といえばそうなのですが、やはり少しスープに深みが足りません。
このお店チャーシュー、メンマ等全てが平均点以上なのですが、全体としては特徴がありません。それなりに繁盛しており逆にそれが面白いですね。
駐車場が併設していればもう一度チャレンジしてみたいという感じでした。

 

それでは(^_-)